院長の独り言 ③四十肩・五十肩
目次
- ○ 肩関節の動き方について
- ・関節を動かす筋肉のバランス
- ・関節の動きと肩甲骨の動き
- ○ 見極めるには
- ○ 最後に
肩関節の動き方について
肩関節は上腕骨(腕の骨)と肩甲骨を受け皿とした球関節になっていて関節の周りを複数の筋肉で固められています。
よってあらゆる動きができる関節ですが受け皿の肩甲骨面が浅くなりより可動域を広げていますそのためずれて外れない様に周りを筋肉でしっかり固めています。
また普段は体幹からわきの角度が60度程度の範囲までは上腕骨だけが動きそれ以上は肩甲骨が動かなければ上がりません。
関節を動かす筋肉のバランス
肩に限らず関節を動かすのは筋肉の伸び縮みです。
筋肉の強く縮んだ方に関節は曲がりますが肩の関節は特に曲げ伸ばしだけでなく腕を捻じる動きや回す動きなどあらゆる方向に動くため複数の筋肉が絡んできます。
その中で少しでも強い方に引かれますが一部の筋肉が固くなると関節の動きに痛みが出たり制限が出たりします。
関節の動きと肩甲骨の動き
もし肩関節に肩甲骨が関わっていなければ(鳥の手羽先を思ってください)羽を動かす範囲しか肩を動かせなくなります。
肩甲骨と関節を作ることにより関節面の方向を変えることができ腕をより幅広く自由に動かすことができます。
本来肩甲骨は肋骨の後ろについていて自由に横滑りや回転ができるのですがここでも肩甲骨の周りについている筋力のバランスが狂うことにより動きが制限されたり姿勢が悪くて(猫背)肩甲骨の位置がずれ(肋骨の湾曲に合わせて肩甲骨が横滑りや回旋できるようになっているため)動きが制限されることになります。
見極めるには
実際に肩が挙がらない・肩を動かすと痛い状態になった時に筋肉に原因があるのか他に原因があるのかを見極めるのに特徴としては筋肉に原因がある場合は痛みの場所がはっきりしない・動かそうとすと痛みとツッパリ感がある・痛みが出てからでも少しだけ動くなどが見られます。
しかしながらこれらは可能性が多いというだけで必ずというわけではありません。
最後に
症例として肩を上げるのに制限があり腕を耳に付ける事が出来なかった方が肩及び肩甲骨周りの筋肉を緩め肩甲骨の動きを付けてあげると腕を上げて耳に付ける事が出来ました。
ただこの方はすぐに取れましたが一つだけの原因とは限らないのでなかなか取れないなと思ったら専門家に見てもらうことをお勧めします。